自分を知りたければ親を知れ。

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最近、実家に帰ると、自分の親のことをもっと知りたいと思うようになった。

 

私の場合は、小さいころに父親と死別しているので、

なおさらそういう欲求が強いのかもしれない。

 

どういう性格だったとか、何が好きだったとかを熱心に母親に尋ねたり、

両親の独身時代のアルバムを見返したりしている。

 

一般的に子供というのは、親の育て方ひとつで人生が変わると思われているような気がする。確かに育て方もあるとは思うが、私はもっと抗えない部分のほうが大きいと思っている。

子供というのは、基本的に遺伝子による影響がかなり大きいと思っている。

まぁ私は遺伝子学に精通しているわけではないので、正確に「遺伝子」のせいかはよく分からないが、ともかく「種」の影響はかなりあると思う。

 

例えば競馬の世界では、速い馬を種馬として残し、いろんなメスと交配させて、さらに速い馬を作るのが当たり前に行われている。実際にそれで速い馬が生まれるのだ。

 

同じように農作物の世界でも、品種改良というものが頻繁に行われている。品種ごとに持つ特長が特に優れた個体を残したり、交配(交雑)したりすることで、さらに良い品種を作り出している。

 

それと同じ理論が人間にも当然あてはまると思う。

むしろ、この世界で人間だけが例外なわけがないと思う。

 

父親と母親の間に生まれた子供は、間違いなくその2人の種から出来たのであり、少々失礼な言い方になるかもしれないが、親の「品種」を受け継いでいると思っている。

例えば子供が出来た時、子供の外見が似ていても当然だと思われているが、内面については別物だと思われているようなところがある。多少性格も似ているところはあるだろうが、基本的には親の育て方や環境次第でどうにでもなる!という信じている人も多い気がする。

 

例えば父親が黒人だったら、子供の肌が黒くても、たぶん皆何も不思議に思わないだろうし、むしろそうじゃないと変な感じすらするのではないだろうか。

私はそれと同じことが内面にも言えると思う。

内面も、似てなければむしろおかしいとすら思う。

 

うちの実家は母親がリンゴが好きで、よく「サンフジ」という品種を好んで食べているのだが、この「サンフジ」は実が固く、噛んだ時にシャキッとした食感がある。ほかの品種だと柔らかいものなどもあるのだが、これは個体差ではなくて、明らかに品種の差なのだ。

同じように人間にも、親の特徴があるはずであり、例えば、社交的であるとか、正義感が強いとか、諦めやすいとか、インドア派だとか、そういうものを子供は受け継いでいると思う。親は2人いるので、どちらの親の種が大きく遺伝するかは分からないが少なからず影響はあるはずだ。

そして、その部分は結構な確率で変えられないものだとも思う。

性格そのものが全く変えられないと言っているのではなくて、遺伝で受け継いだその根っこの部分(性格の根底にあるもの)は変えられないと思っている。

リンゴの実が大きかったり、みずみずしかったり、甘みが強かったりするのは、育て方によるだろう。育て方が悪ければ自然災害でダメになったりする場合もあると思うが、いずれにしても食感は同じはずだ。

「サンフジ」の種から出来たリンゴは「サンフジ」でしかない。

 

つまり子供も、食べさせる食事や、住環境、学校などの影響によって、身体の発育度や、精神的な健康度に違いが出ると思うが、それは育て方の部分で、

品種の特徴(親から遺伝しているもの)というのは、きっと見過ごせないレベルで存在しているのではないだろうか。

 

本当は音楽的な才能がある子供であっても、親が全く音楽に触れさせないで育てれば、その能力を100%開花させることが難しいという場合もあると思う。育て方や環境による影響は、そういう部分ではないだろうか。

ひょっとすると潜在的な能力値は生まれた時にほぼ決まってて、その伸びしろを100%満たせるかどうかが、育て方次第という部分なのかもしれない。

 

もちろんこの理論が合っている根拠はない。単に私がそう思ってるだけなのだが、しかし歳を重ねるたびに、やはり親というものの影響の強さを実感せざるを得ない。それは自分の家に限らず、友達の親や子供を見てもそう思う。

 

これは人生を悲観するための材料ではない。

だからこそ私は自分の親のことをもっとよく知りたいと思う。自分のルーツを探りたい。

自分の親や祖父や祖母が、どんなことに興味を持っていたか。どんなことに長けていたか。自分の家系が持つ特有の何かがあるはずだと思っている。

それがすなわち、自分をもっと深く知ることができる方法だと思う。

自分には何が満ち足り、何が欠けているか。

自分の興味と能力を裏づけできるものが、両親の半生の中にはあると思っている。

 

今度実家に帰る機会があれば、両親のアルバムをぜひ見返してみて欲しい。今まではきっと、自分の小さいころの写真、自分の学生時代の写真を見て、“自分自身の外見”ばかりを見ていたと思う。

そうではなくて、両親の方にフォーカスして見て欲しい。

親がどんなファッションを好んで着ていたか、どんな趣味を持ち、どんなところに遊びに行っていたかなど、きっと聞きたいことがあふれ出てくるはずだ。

 

 

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