シックスセンス

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バイクで走ってたら、
バイクに4人乗りしたインド人が併走してきて、

どこへ行くんだ?と聞いてきたので、
目的地を告げると、「俺達も行くから一緒に行こう」と言うのです。

いやいや大体こんな知らない土地でね、
ましてや、1台のバイクに4人も乗った輩についていったらね、

もうどうかされるに決まってますよ。

まぁ私ぐらいのレベルになるとこういうのは直感で分かるっていうか、
五感が研ぎ澄まされているっていうかね、

もしくはシックスセンスがあるっていうかね、
実際高校生の時に幽霊見たっていうか。まぁそれは今度書きますけど。

でもシックスセンスなんていうのは、実際持ってても、
そうそう口にしちゃいけない言葉ですよね。

そもそも言葉として危なっかしいというかね。

私が以前倉庫でのバイトをしてた時に、
パートのおばちゃんが映画のDVDの仕分けをしてたんですけどね、

どんなおばちゃんかって言ったら、

もうごくごく普通の、子供とか2人ぐらい居て、
もう小学校とか中学校とかに通わせているようなね、
顔とかちょっと猿っぽくなっているような感じの人とですね、

その同僚で、もうちょっと年配の、もう子供は成人しちゃって、
これから老後は何をしようかしらという感じの、
顔とかちょっとチンパンジーっぽくなってる感じの人とですね、

それからもう1人の同僚は、もう子供の情報とか省きますけど、
ゴリラっぽい人の、

そういう3人で構成されているおばちゃんグループでして、

そりゃもうちょっとした動物園っていうか、

サファリパークっていうか、

一種のアフリカっていうかね。

この3人が色んなDVDを仕分けしているんですけど、
もう見た感じは、DVDっていう比較的先端のデジタルメディアに反して、

ほぼバナナですね。
結構原始の時代からあったと思われるバナナ。

もうバナナ。

バナナ取り合ってるようにしか見えない。

もう時代錯誤っていうか、パラドックスが起こっちゃってる。

それでまぁバナナっていっても色んなバナナがありましてね、
フィリピン産やら台湾産やら。

・・あ、いやそうじゃなくて、DVDにも色んな種類がありましてね、
ハリウッド映画のアクションからラブストーリーまで何でもあるんですが、
ハリウッド飛び越えて、日本のピンク映画みたいなものも結構あったりして。

まぁピンクっつーか、完全なエロなんですが、
タイトルでいったら、若奥様の発情なんとか日記みたいな感じのね、
ジャケットなんて、もう完璧に丸出し系の写真なわけです。

もうこんだけ丸出しのジャケだと、ちょっと男でも引くっていうかね、
一昔前のレンタルビデオ屋なら、このパッケージをカウンターに持っていくのは躊躇しますよ。

カウンターがかわいい女の子だったら、絶対持っていけない。

何人かバイトが居るんだったら、
ものすごく慎重に、かつさりげなく、
男のバイトが空くタイミングを計っちゃいますよね。

アニメコーナーの陰ぐらいから、カウンターをチラ見しながら。

それで意を決して列に並んだのに、
直前になって、その男のバイトのカウンターがレジ閉めたりして、
女の子の方から「あ、こちらどうぞ」みたいに言われたら絶望します。

ちょっとオシッコとか漏れる。

もうそうなったら動揺して、機転なんか全くきかなくてね、

「あ、そうだった!」とか訳の分からない独り言を言って、
もう1本借りたいものがあったんだった、的なオーラ出して、
CDの棚とかまで戻りますよね。

借りたくもないのに、小田和正のCDとか手に取って、
裏返して曲リストとか眺めちゃう。

でも、もう曲名とか全然目に入ってない。

まぁそのぐらいのどエロパッケージなんですけどね、

おばちゃん達は微塵も動じていませんでしたね。

さすがおばちゃんって言うか、
さすがゴリラって言うか。

つーか、DVDはある意味バナナと同義ですけど。

それである日、そのおばちゃん達がバナナを仕分けしながら、
楽しそうに会話してましてね、

「あー、この映画さ」

「うんうん」

「何かあれだよね、あの映画に名前似てるよね?」

「うん?なになに?」

「ほら、あの有名なやつ!シックスー・・」

ちょっと私もうろ覚えなんですが、確かこの当時、
6デイズ7ナイツみたいな名前の映画が確かあってですね、

そのDVDを見ながら会話してて、
恐らくブルースウィリス主演の映画「シックスセンス」のことを、
思い出したいんだろうと思いながら、私は聞いていたんですが、

「あー!何だっけ?ほら分かるでしょ?」

「あ、あれか、あぁあのアレ」

「そうそう、シックスー・・・」

「うんうん、シックスー・・・」

「あー!シックスナ○ン!!!」

えぇぇーー!!!

みたいなね。

もうシックスとか名前についてる時点で危ないから。
気をつけないと。

言っちゃったおばちゃんも、

「あ・・」

みたいになって、周りのおばちゃんも急に小声になって、

「ちょっと、もうやだ・・!何言ってんの。ウフフフフ」

みたいになって。

ウフフフフ じゃねーよ!!

みたいな。

まぁね、若い子とかがもし言ったんだったら、
まだ照れもかわいくも見えるもんですよ。

でもね、もうこのぐらい年配というかね、
もうDVDとバナナが同じぐらいの方達が照れたりするのはね、

危険行為だから。

サッカーで言ったら一発レッドだから。

非常に遺憾です。

第一、こんなおばちゃんがニヤニヤしちゃったら、
リアルすぎるだろ・・・

もう一瞬でも想像しちゃった自分を罰したい。
戒めたい。

二度と同じことが起こらないように、上司に再発防止策とか提出させたい。
何なら、減俸処分も辞さない。

まぁそれで、前置きが長くなりましたけど、
そんな人になかなか言えないシックスセンスを持った私がですね、

危ないと判断したこの4人のインド人なんですが、

異常にしつこく誘われて、

「いや、いいよいいよ。」って断ろうとしても「行こう行こう。」ってきかないから、
もう根負けして「じゃあ、行こうか。」って言って一緒に行ったんですよ。

そしたら結局、こいつらがむちゃくちゃいい奴で、

「こっちがいいかな」「いや、こっちの方がいいかもね」
なんて、4人で話し合いながら、

全然ガイドブックに載ってないようなローカルスポットを教えてくれて、
それからヒンズー語も教えてもらいながら、

笑って過ごしたブーンディーでの1日。

シックスセンス持ってるとか、やっぱり軽率に言うべきじゃない。

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