恋の町ダハブで、恋が生まれ・・・

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ご存知の方も多いと思いますが、
近年、会社の評価システムのひとつとして、
「成果主義」というものが流行っています。

まあ極端に言うと、結果出したら給料上げてやる。
出せないやつは切る、みたいなそんなドライな評価システムです。

これはもともとアメリカなんかで用いられてたシステムなんですが、
流行に乗って、日本の社長達もこぞって使い出し、
結果的に失敗してるところが数多くあります。

何でも使えばいいってもんじゃねーっつーの。

サッカーでも4-2-3-1のフォーメーション最強じゃね?って思えても、
それ使えば勝てるってわけじゃないのと一緒です。

そんなんで勝てたら小学生でも監督できるっつーの。

結局、経営者とか指揮官ってのは、
部下の感情とかモチベーションのマネジメントができるかどうかが重要なのであって、
評価システムはあくまでツールに過ぎないのです。

それを使いこなす人自体に能力があるかが重要ってことで。

そんなわけで、もし私が経営者だったら、
成果主義で減棒とかリストラなんかせずに、終身雇用やっちゃう!

そう思ってたんです。

定年まで雇ってやるから、みんな安心して働いてくれ!
リスクを恐れず、何でもチャレンジしてくれ!責任は私が取る!!!

みたいなこと言って。

そのぐらい懐の深いというか、器の大きい人間じゃないとね。
そのぐらいしないと、やっぱり若い社員が育っていかないから。

何でもすぐリストラすればいいってもんじゃないです。

うん、そう思ってた。

そして、これは私が到着したダイビングの町ダハブでの話。
実はこの町、別名がありましてて、

なんとそれが「恋の町ダハブ」。

旅人の間でまことしやかに語られている、
ここで出会った男女は恋に落ちてしまうという、
何とも素晴らしい都市伝説を持った町、ダハブ。

すごいぞ、ダハブ。

そりゃあ今まで行った国だとね、やっぱいかにも旅ーっていうか、
バックパッカー臭が拭えない行き先が多かったですよ。

つまりカワイイ女の子達にとって、行きづらい場所だったわけです。

でも今度の今度は違いますよ。

何たってダイビングのメッカ。
バックパッカーじゃなくたって、女子大生なんかが、

「わたし~、ダイビングやりた~い」

とか何とか、アホみたいなこと言って、
きっとゾロゾロやって来るはずです。

うーん、小麦色め、待ち遠しいぞ!

そんなけしからん気持ちを胸に秘めつつ、
ダハブに到着後、私は予め情報をゲットしていた宿へ。

そこでレセプションへ向かう途中、
1人の日本人青年が声を掛けてきました。

「こんにちはー!いま来られたんですか?」

浅黒く焼けた、イケメンの好青年。

うーん、これは負けられん!負けられんぞ!

オーナーがウェルカムドリンクをくれるというので、
その日本人青年に案内されて、宿のレストランへ。

そうすると、そこには3人の日本人女性が居るではないですか。
そしてやっぱり小麦色。

でかしたぞダハブ!

「こんにちは~、初めまして○○です!」

とか何とかアホみたいなこと言って、陽気な笑顔を見せてくるもんだから、
もう、おじいちゃん困っちゃうわけです。

アテントしてなかったら、きっと色んなモノが漏れてたと思います。

もう本当に鼻の下が伸びるのを抑えようと必死で、
ウェルカムドリンクが一向に飲めない状況です。

そんなこんなでワクワクしながら宿にチェックインし、
まあその日は移動疲れで、不覚にも爆睡してしまったわけですが、

その翌日の夜。

何とイケメン君が

「今日みんなで飯食いに行くんで、一緒に行きませんか?」

とか何とか、アホみたいな事を言ってくるではないですか。

そう!そういうのはやっぱシェアしないとね!
よく分かってるな、イケメン君!

私が彼の上司なら、すぐにでも年棒アップしてやりたいところですが、
まぁ若い子はじっくり面倒を見て、育てていく必要がありますからね。

まあまあ、この若いのがどの程度やれるか、お手並み拝見といきましょうか。

と、裏社会のボスみたいなコメントを頭の中をしながら、
約束の時間を楽しみにしていたわけです。

で、約束の時間は6時半と言われていたのですが、
ちょっと色々モタついてるうちに、うっかり7時ぐらいになっちゃって、

やべーなー、イケメン君待たせちゃってるかなー。

って恐る恐る行ったら、

もう誰も居ねーの。

・・・

あー、なるほど、きっとこれ以上遅くなるとレストランが混んだりするから、
きっと席取りのために先に行ってくれてるに違いない。
うん、そうに違いない。

てか、その前に、
よく考えたら、レストランの名前聞いてなかったなぁ。

・・・

いや、きっと伝え忘れたに違いない。
うん、そうに違いない。

まぁ私はほら、目に見える成果だけじゃなくてちゃんと人見てるっていうか、
ちょっとしたことでリストラするような会社とは違いますよ。

ま、そんなわけで、頼むよイケメン君!!

で、仕方ないので、
いくつかのレストランをチラチラ見ながら、のこのこ歩いていると、

レストランの中にイケメン君発見!

女の子達も発見!

で、女の子達もこっちに気づいて、

「あ~!こっちこっち~!」

とか何とかアホみたいなこと言って。でへへへへ。

で、席につこうとしたんですけど、
そのテーブルは8人ぐらい集団で埋まってて、

「あ~!そっちそっち~!」

みたいな感じで、違うテーブル指さされて。

はて、一緒に飯食うんじゃなかったっけ?

みたいな素朴な疑問が沸いてきたわけですが、
まあここは我慢です。

あの若いのにも、何か考えがあってのことでしょう。

・・・

・・・

とか考えてたら、普通に飯、食い終わっちゃった。

食い終わっちゃったもんだから、会計して、外出ちゃった。

てか、テーブル違うと、超話しづれーの。
完全に蚊帳の外。

もうインドだったらね、宿の蚊帳なんて、穴だらけですよ。
それを寝る前に必死にガムテープで修復しといたにもかかわらず、
やつら、執拗に小さな穴から侵入してきやがるんです。

そしてエジプトだってね、そんなに街の小汚さとか、物価の安さとか、
まぁそんなに国の感じはインドと大差はないですよ。

もちろんインドよりは上ですけど。
それでも蚊帳に穴ぐらい開いてても全然不思議じゃない。

だけどここのは、めっちゃ強力な蚊帳。
もう穴とか1ミリも開いてないですよ。
完璧に進入を阻む感じの。

あれ?ここエジプトじゃなくて、ドバイだっけ?
って勘違いするぐらいの。

何この最新の蚊帳。
ドバイ産の世界で一番硬い蚊帳ですか?

百戦錬磨の蚊だって、絶対にトライしない。
見ただけでたぶん諦めちゃうような、そんな蚊帳。

何か初めて蚊の気持ちが分かった気がした。

そりゃー、ちょっとプンプン言ってうるさかったりするけどさー、

そりゃー、たまにチクっとして、痒くさせたりするけどさー、

ほんとはちょっと、周りを飛んでいたいだけなんだよう。

そういう、蚊の気持ち。

で、帰り際、あっちのテーブルをよくよく見てみると、

男、女、男、女、男、女・・・

みたいな順番で座ってて、
何か肩に手をまわしてたりもしてて。

・・・

てか、既にカップル成立済やんけ!!!

おいこら、イケメン君!

どないなっとんねん!

すぐに報告書を出しなさい!

もちろん時系列でね!!!

って翌日言おうとしたら、

イケメン君の膝の上に、小麦色ちゃんが座ってました。

うちは完全成果主義なんで、
君は解雇で。

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