幻惑のベリーダンスショー

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何か忘れてると思ったんです。
トルコももう、何だかんだで結構日数経っちゃってるんだけど。

んー、何か忘れてるんじゃないか、って。

そう、忘れてたんです。ベリーダンスショー観るの。
そういや、彼女も観たいって言ってたけど、完璧に忘れてた。

かくなる上は、お前の分まで観てやるぞ!っていうか、

もう、トルコのかわい子ちゃんの激エロダンスを観る上では、
どっちかっていうと、好都合っていうか。

すまん。

色んな意味で。

そんなわけで、男3人、鼻息を荒くして、乗り込みましたよ。

「いやぁ、どうせ観るなら、良いもの(色んな意味で)を観たいですよね」
「だよねー!今宵は宴ですぞ!」

みたいなハイテンションで、高い料金払って、
行った先は、なかなか高級そうなレストラン。

もう入った感じからして、ちょっと、

「お、俺達入って、お、おkだよね・・・?」

みたいな空気感のところでしてね。
まぁ周りの客とか、当然のようにドレスアップしたアッパークラスの人達で。

こっちはどうかっていうと、
すげードレスダウンした感じで。完璧に底辺の人達だよね。

完璧にドレスダウンし過ぎてた。

時代が時代なら、地下みたいな場所で、
大きな木の棒を何人もの人が押して回す、何だかよく分からない巨大な動力源で、
奴隷にされてた人達だよね。

仕事の途中で、おじいちゃんが1人倒れて、

「じ、じっちゃん!しっかりしろ!」

「ピシィッ!!(ムチの音) お前サボってねーで働けぇ!」

「人が倒れてるじゃないか!仕事より助けることの方が優先だろ!!!」

って毅然とした態度でも取りたいところですが、

「ヒィィィィ!」

って言ってる方の人達です、私達は。

もう底辺の底辺だよね、うん。

どうでもいい前置きが長くなりましたが、
それでまぁ、いよいよベリーダンスショーが始まりましてね。

出てきたのは、セクシーな衣装に身を包んだ、かわい子ちゃん!?

・・・・

ん? ・・・いや、これ、おばch(以下省略

みたいな。

ボーダーラインすれすれっていうか。
もうオフサイドラインぎりぎりに飛び出してくるウィンガーのような人でして。

ぎりぎりオフサイド! みたいな人でして。

いやー、惜しかったねぇ。
でもまぁ、オフサイドだよね、あれは。

って納得できような感じの。

ビデオで何回見直しても、
「うん、やっぱり今のオフサイドだね。」って言えるような感じの。

でまぁ、ベリーダンスを一所懸命踊ってくれたんですが、
ダンスの最後に私のほうに寄って来て、何やら話しかけてきたんです。

何を言ってたかというと、

ほら、これで私の体を拭いて。

といって、テーブルの上のティッシュを指差しているわけです。

「お、おぉぉあぁ・・、は、はい。」

と言って、恐る恐る汗びっしょりの顔を拭いてみたんですが、

ほ ら、 こ こ も 拭 い て !

とばかりに、胸の谷間を指差すじゃありませんか。

「お、おぉぉあぁ、qあwせdrftgyふじこlp」

もう何ていうかな、言葉にならないですよね。
嬉しいのか悲しいのか自分でも分かりませんよ。

分かるかなー、この男心。
私だってね、決めたいですよ。日本代表のストライカーとして。
もう本田ばりの無回転シュートをゴールに突き刺してやりたい。

でも、パスがオフサイドなんです。

でもね、オフサイドって分かってても、
シュートまで行かないといけないこともあるんです。

目の前の物事に全力を尽くす。
それが男ってものじゃないですか。

だからお望み通り、拭きましたよ。

何だか思えば、私も成長したなぁ。

何ていうかな、この旅に出て、沢山の人に助けられ、
支えられ、応援されて、見守られて、やってきましたがね。

今度は私が現地の人に大きな愛を与えるっていうかね、
寛大な心で接するっていうかね、

そういうことができるまでに至ったのです。
これは素晴らしいことですよ。

そうやって私も感慨深く、胸の谷間を拭いていると、

オフサイドの人が今度は頬を指差すのです。

キ ス し て

と。

ゴルルァァァァァァァァァァァ!!!!!!

って言いそうになりましたが、

ゴr ・・・ぐらいで、我に帰りました。

いやー危ない危ない。いい歳こいて自分を見失うところでした。

私にも選ぶ権利はある。
だけど、それでもやんなきゃならない時があるんです。
それが男ってもんじゃないですか。

だから、頬にキスしたんですよ。

そしたら、何かブニョッって感触がして、
お母さんの肌を思い出しました。

お母さん、私は元気です。

それから、やっぱり何度見ても、今のオフサイドだよね。

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