私は普段からこんなことを思っています。
頑張る人はすごいねと褒められるけど、頑張れない人は褒めてもらえない。見てもらえない。だからそんな人こそ応援したい。みんな、本当は頑張りたいけど頑張れないんだよね。今はちょっと力が出ないだけ。未来はきっと頑張る人。どんな人にも才能と可能性があるって、私は知ってる。確信してるの。
— モニー|人の育て方 (@coach_monie) February 6, 2022
年齢/経験/キャリアは関係なく、あなただけの、あなただからこその人生が人それぞれあると思うからです。
100%混じりっけなしの自分を取り戻した時に初めて、本当の人生が始まります。
ここで少し私の自己紹介をさせてください。私は普段、会社員兼コーチをしています。
コーチ…って何?
コーチというのは、対話でその人の心の内にある“願い”を引き出す人です。
願いですか?さすがにそれは自分で分かっていそうですが…
そうなんです。自分の願いは自分で分かるはずです。だけど「頭では分かっているのに行動できない」なんてことはないですか?
人間は心の底から願っていることにしかエネルギーを使うことができません。本当はやりたいなんて思ってないのに、「やらなければ」そんな義務感でやろうとすると、身体が拒否反応を示す場合があります。ダイエットなどが分かりやすい例ですね。
人は社会に出て生活をしていく上で、心から願っていることを脇に置いて「こうした方がいい」という正解を演じるようになります。そうやっていつの間にか消えてしまった願いを聴きだす役目がコーチなのです。
“話す” そのパワフルな効果
ちょっと真面目な話をしますね
私が考える、人の力を引き出す最大のポイントはこれです。
その人が自然体でいられる時間をつくる。
私は人がうまく生きていけない、思うように行動できない時、それは環境がマッチしていないのだと考えています。環境が合わず、自然な状態ではないから、力が発揮できないのです。決して能力が足りないからではないです。
心が自然な状態に戻った時、生き物として本来持っている力を発揮できると考えています。あなたの感性やクリエイティビティ、情熱は勝手に湧いて出てくるはずです。
ここでちょっと経験談
私は28歳か29歳ぐらいのころ、とある大手ゲーム会社で働いていました。
職場には200人近いアルバイトがいたのですが、その中でも際立って大人しい男性が1人。彼は普段からあまり喋らず自己主張が少ない人でした。
仕事はどちらかというと遅めで、社内での評価は低かったです。しかし話は通じる人だったし、特別何かが劣っているとは感じませんでした。
私はその時に思いました。みんな彼に何かが欠けていると思っているんだ。でも本当は彼を取り囲む環境がマッチしていないんじゃないの?と。
環境というのは何も「地球」とか「日本社会」みたいな大きなものに限らず、たとえばもっと身近な「いつも会う人」が違うだけでも大きな影響があると思っています。
つまり私は彼にとって環境の一部であり、私の接し方の変化は彼にとっての環境の変化ということです。
だからもしこれまでと違う適切な接し方をしたら、彼は力を発揮できるんじゃないか。そんな風に予感しました。
仕事を与えればきっとこなせるようになる。スピードもアップするだろうし、自信をつけて発言するようにもなる。
問題は、残念なことにその機会が与えられていないだけだと。
彼を私に預けてほしいと上司にリクエスト。職場の人たちは「何でまた彼を?」と不思議そうでした。
私はまず彼に、アルバイト数人をまとめるリーダー役をやってほしいと伝えました。その時の第一声は「え、僕なんかにできますかね…?」。
しかし1ヶ月も経たないうちに与えられた仕事をテキパキこなすどころか、仕事の改善提案まで持ってくるようになりました。
周りのみんなは驚いていましたが、私にとってはとても自然なことでした。
彼が活き活きしていくのは誰が見ても明らか。だから私は他の人にも同じスタンスで接するようになりました。
また別のケースでは、毎日誰とも喋ることなく見るからに覇気のない人もいました。
周りからは「あの人はもうダメだね」と言われるような状況。そんな人が「おはようございます!」と大きな声で出社するようになり、15年経った今もその会社で働いているのです。
話をすることは解決の出発点
私にとって目の前の人の気持ちを聴くことは自然なことで、それはその人に欠点や落ち度はないと思っているからです。
たとえば植物が枯れたら、植物そのものに問題があったと思うでしょうか。そうではなく、きっと最初に疑うのは「日陰だったからかな?」「最近水をやってなかったしな…」みたいなことだと思います。
私は人にも同じ考え方を持っています。
そしてその人を取り巻く環境にミスマッチがあるとしたら、まずはその人のことを知る必要があります。
その人はどんなことが好きで、どんなことが苦手で、何をしている時に笑顔になるのか。それを知りたくなるから自然と質問をするのです。
人間の場合は植物の育て方みたいにネットで調べることができません。
だから、本人から話を聴くことが問題を解決する出発点だと思っているのです。
環境を整えると人は自然な状態に戻り、本来の力を発揮する。
私が目の前の相手を自然体に戻すために、もっとも大事だと思っていること。それは私自身が自然体であることです。
人は鏡。私が自然体だから相手も自然体でいられる。私はいかにコーチじゃなく「私」として接することができるかに心を込めています。
失敗を「やばいね」と笑い、成功を「やばいね」と笑う。そんな等身大の会話があって初めて自然体は引き出される。
悩んだ時に私がほしかったのは、「大丈夫」「いいじゃん」「すごいね」そんな風にただ隣にいて安心感をくれる存在でした。
自分のことを聴いてくれて親身になってくれる、そんな話し相手がほしかった。
だから、もし私がそんな話し相手になれたら嬉しいです。