スペイン旅行のハイライト、それがトマト祭りです。

世界40ヵ国以上旅した私から見ても、最っっ高に楽しいイチオシのお祭り。
ぜひ現地に行って体験してほしいです!

どんなお祭り?

トマト祭りは、スペインのバレンシアにある小さな町で行われる収穫祭です。

その内容は、とんでもない量のトマトをひたすら皆で投げ合うだけ!
一目見るだけで分かる超クレイジーなお祭りです。

まずはその映像をご覧下さい!

正式名称は?

トマト祭りは、スペインではLa Tomatinaと呼ばれています。
読み方は、ラ・トマティーナです。

いつ開催されるの?

開催時期は、毎年8月の最終水曜日。
したがって、日程は毎年異なります。

1年前の誰かのブログ記事を見て、その日が開催日だと思わないようにお願いします。

2020年なら8月26日(水)
2021年なら8月25日(水)
2022年なら8月31日(水) です。

持っていった方がよい物は?

このお祭りに持っていった方がよい物を挙げます。
全て必須です。

・水中メガネ
・水着
・タオル
・着替え
・どうでもいいスニーカー
・お金
・貴重品を入れる防水袋
・やり過ぎのパーティーグッズ
・気の合う仲間

水中メガネは現地にも売ってます。
ただ、バレンシアだと結構店も少ないので探しにくいかもしれません。
日本で買っておくか、バルセロナみたいな大都市で買っておくといいでしょう。

トマトまみれの地面を踏むと滑るのでスニーカーが必要です。
そして、本当にトマトまみれになるので、捨ててもいいものにして下さい。

サンダルでもいけるんじゃね?と思ったアナタ。
サンダルでも気を付ければいけます。私もサンダルでした。
しかし、知識なしで行くと大惨事になりますから、注意してください。

人混みに飲まれ、サンダルを踏まれ、それが脱げることは確定です。
裸足になり、地面に落ちてるガラスを踏み、傷口から大量のばい菌が…。
まぁこんな感じです。\(^o^)/ハッピーライフ

カメラは防水のものか、水中ハウジングを取り付けたカメラじゃないと壊れます。
ですが、祭りの中心地を避ければ、かろうじて一眼レフなども使えます。

ただし全く保障はありません。
せっかくのお祭りなので、カメラにトマトぶつけられてもマジギレしないでね。

現地には荷物を預かってくれる店もあります。
ただし、水着は着ていった方が楽だと思います。

トマト祭りの流れ

実はこのお祭りでは、開始後にいきなりトマトを投げ合うわけではありません。

実はそれに負けないぐらい盛り上がる前座のイベントがあります。
それは、朝9時から始まるハム取り大会です。

ハム取り大会

トマトだと聞いていたのに、ハム???
何が何だかよく分からないでしょうから、まずは映像をご覧下さい。

高さにして6~7メートルぐらいありそうな大きな棒の先端に、巨大なハムの塊。
この棒に登り、最初にハムを獲った人が福男!的なイベントです。

まあ、こういうのは木登り得意な人は出来そうだよね?
って思うかもしれませんが、ご安心下さい。

この木にはヌルヌルするもの(石鹸?脂?)がたっぷり塗られていて、普通には登れません。

ですので、展開としては、だいたいこうなります。

「俺が獲ってやるぜー!おりゃおりゃおりゃー!」
運動神経に自信あり勢が沢山でてくる。全員惨敗。

「じゃあちょっと俺もやってみるか!」
レクリエーション勢が参加。全員惨敗。

「いや、やっぱりアレを獲るのは俺しかいない!」
運動神経に自信あり勢の再挑戦。全員惨敗。

「独りじゃ無理だ。皆で力を合わせるんだ。お前ら俺の肩に乗れ!」

初めて人間が己の欲を捨て、他者と一丸となってひとつのことに立ち向かっていく。
そんな美しい姿を見ることができる、素晴らしいイベントとなっております。
ぜひこちらもお楽しみ下さい。

ちなみにハム取り大会が行われる場所は、「Iglesia San Pedro」という教会の前です。

この周辺は、前夜祭、当日のお祭りともに中心地となります。
ヤシの木?が5本ぐらい並んでいるのが目印です。

このイベントは、ハムを獲っても獲らなくても制限時間が来たら終わります。
時間になったらトマト祭りのメインイベント、トマトの投げ合いがスタートします。

メインイベント:トマトの投げ合い

定刻になると、トマトの投げ合いが始まります。

道の奥から大きなトラックが何台も次々に登場。
そのトラックのホーンの音によって開始は告げられます。

トラックの荷台には山ほどのトマトが積まれています。
荷台の上にいる人が、まず観客に向かってトマトを投げ、投げられたトマトが道にどんどんたまっていきます。

それを拾って観客同士がトマトをぶつけ合うというのが、メインイベントの概要です。

トマト祭りを楽しむためには、ベストな場所の把握が必須です。

たとえば下の地図にある赤マーカーの場所(シッド通り)。
ここは、超混雑地帯で、タイミングを誤ると2度と抜けられなくなります。
かなりデンジャラスなので、超がつくほどのお祭り男を除いてはおすすめしません。

 

私がおすすめする場所

おすすめはトリンケテ通りです。
トリンケテ通りの両端はシッド通りに繋がっており、そこを行き来するがベストです。

ここにいれば、ほど良い近さで中心地の混雑っぷりを見ていられます。

トリンケテ通りは完全に裏道になっています。
興味本位でシッド通りにちょっと入っても、逃げようと思えばいつでも逃げられるのです。
簡易トイレも実はここに設置してあります。

とにかく必要以上に盛り上がりたい!命を削りたい!
そんな人は、ぜひシッド通りに入ってください。たぶん死ねます。
でも死ぬのも悪くないです。お祭りなんだし。

シッド通りにはギュウギュウに人が詰まった状態になります。
そこに、トマトを積んだトラックが入ってきます。分かりますよね?

ギュウギュウなのにトラックが来るので、全員が脇に圧縮されます。
恐ろしい圧縮率になるので、確実に阿鼻叫喚の世界です。
女の子とか普通にズタボロになって泣いてます。

ちなみにトラックは、地図で言うと左から右へ向かって進んでいきます。
クラクションを鳴らしながら次々にトラックがやってくるので、雄叫びをあげましょう。

それから、トマト祭りには一応ルールがあります。

・トマトは潰してから投げましょう。
・人の服を破らない。

などなど。ただし全く守られませんのでご注意を。

女の子のTシャツは、基本破られるものだと思ってください。
サンダルは人混みの中で一度脱げたらお終いです。
サンダルせめてストラップつきのものにするか、人混みを避けるかの二択です。

トマト投げは1時間程度で終わります。
精一杯楽しんでください。

そして一度は中心地に行って、トマトの海にダイブしてください。
たぶん次の日、体調崩します。
インドのガンジス川と同じ理論です(バイ菌がすごい)。

開催される場所は?

開催場所は、バレンシアからほど近いブニョル(Bunol)という小さな町です。

マドリッドやバルセロナから、当日の早朝にバスで行くツアーもあります。
個人手配が面倒な人は旅行代理店に相談されると良いでしょう。

でも前夜祭から連れていってくれるツアーは少ないかも?

ブニョルへの行き方

さて、バレンシアからの行き方です。

まずValencia-Nord駅に行って、ブニョル行きのチケットを購入してください。
チケットはメトロ(地下鉄)の券とセットです。

確か当日分しか買えないです。
「トマティーナ」と連呼していれば、ハイハイって察してくれます。

Valencia-Sant Isidre駅までメトロで行き、そこからブニョル行きの列車に乗り換えます。
といっても、ブニョル行きの列車は地下鉄じゃないので、外に出ることになります。

下の地図の右上にメトロのSant Isidre(サン イシドレ)駅があります。
そこから左下のSan Isidre(サン イシドレ)駅まで徒歩で移動。

そこまで行くと、改札に上がるエレベーターが見つかると思います。

チケットを買ってブニョルまで電車に揺られます。
たしかブニョルまでは1時間か1時間半ぐらいだったと思います。

開催場所への行き方

ブニョル駅についたら、もう人の流れについていけばいいだけです。
前日入りする場合には、当日ほど人が多くないので若干分かりづらいかもしれません。

ブニョル周辺をGoogleマップで見てみましょう。
まずこの赤のマーカーがあるBunol駅から南に歩きます。

 

ずっと南下して、「Ayuntamiento de Buñol」という市役所あたりを目指します。

市役所前の「シッド通り」が、まさにトマト祭りが行われる場所です。
このまっすぐ1本の通りのみで行われます。

「シッド通り」を西側に進むと、前夜祭では移動遊園地や屋台が出ています。
前日入りして、前夜祭から盛り上がりたい人は、ここにも行ってみてください。

個人的にはぜひ前夜祭から楽しんで欲しいです。
集まってる人たちのトマト祭りに対する期待がすごいです。
みんなで元気玉が作れるんじゃないかと思えるぐらい、ハジけてます。

もし前日入りする方は、早めに宿の予約をしておいた方がいいです。
余裕こいてると、野宿するハメになります。私は野宿しました。

8月だし、まあ野宿ぐらい楽勝でしょ。そんな風に思ってました。
結論から言えば、普通にTシャツとかじゃ絶対寝られないです。

寒いらしいとは聞いていたんですが、完全にナメてました。
野宿する気なら、寝袋ぐらいは必要だと思います。

せっかく楽しみにしてきたお祭りなのに、前日の野宿で体調崩すのは避けたいところ。
前夜祭から参加する場合は、ぜひ宿を予約して下さい。

知っておいて損のないスペイン語

心配性の人に簡単なスペイン語の単語を教えておきます。

何かを買う時、もしくは何かをしてほしい時は「○○、ポルファボール」で全ていけます。
ポルファボールというのは、英語だとPlease(プリーズ)です。「ください」「お願いします」といった意味です。

たとえばブニョル行きの切符を1枚買いたい時はこう言います。

読み:パラ ブニョール、 ウノ、ポルファボール
表記:Para Bunol, uno, por favor.
意味:ブニョル行き、1枚、ください。

ここでは、○○、数字、ポルファボール という組み合わせですね。
数字の部分は言わずに人差し指で1を表してもOKです。

そして、勘の良いあなたはお気づきかもしれません。
「ウノ」…これはあの有名なカードゲーム「UNO」と同じ言葉です。

手持ちのカードが残り1枚になったら「ウノ」って言うルール覚えていますか?
あの「ウノ」は、つまり「1(残りカードが1枚)」という意味です。

▶ 知っておくと助かる単語集
・ください/お願いします por favor(ポルファボール)
・1 uno(ウノ)
・2 dos(ドス)
・3 tres(トレス)
・4 quatro (クアトロ)
・チケット billete(ビジェテ)または boleto(ボレート)
・買う comprar(コンプラール)
・欲しい quiero(キエロ)
・往復 ida y vuelta(イーダ イ ブエルタ)
・往路のみ(行きの片道) solo ida(ソロ イーダ)

お祭りが終わったら

祭りが終わったら、シャワーを浴びましょう。

町中に水をかけてくれるおじちゃんやおばちゃんがいます。
しかし人が混雑しすぎて、きちんと汚れを落とせないので意味ないです。

トマトを洗い流す専用のシャワーが別に用意してあります。
これはうろ覚えですが、シッド通りの奥(サン・ルイス通り)を左に曲がり、坂を下りたところ。

道に案内標識があるので、まぁ場所は分かると思います。
下の地図の赤マーカーは何となくの場所の目安です。

 

帰りは駅が超混みます。
野球観戦やコンサート終わりの、帰りの駅周辺の感じです。

しかし日本の電車みたいにダイヤが多くないので、相当待たされます。
暗くなる前に帰れればいいや、ぐらいの余裕を持っておいてください。

帰りつく頃には疲労困憊だと思います。
でもそれ以上にこのお祭りに満足しているはずです。

 

それでは皆さん良い旅を!

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